ssh497 謹賀新年2012 [御挨拶]
みなさま、新年あけましておめでとうございます。
こういう世相だと、異性じゃなくて威勢のいい「強いリーダー」に「変革」を期待したくなっちゃうのでしょうね。東京と大阪の知事選/市長選はそんな結果でした。
2012年の年賀のご挨拶も、やはり校長先生のご尊顔で。

お正月も校長先生はおせち料理は召し上がりになりませんで、いつもと同じメニューでした。
今年の年末年始は家事ばっかりしてました。というのも家族に風邪引きが続出しまして。当然お出かけはなし。家の中のことは主に私がやっておりました。まあ別段重労働ってほどのもんじゃないですし、私は出歩くのはそれほど好きじゃないので、これはこれでいい正月です。
さて、2011年は今まで疑わしいけれど何となく「まあいいか」で済ませてきたいろいろなものが、実際にまったくダメであることが明らかになった年でした。2011年の漢字は「絆」じゃなくて「壊」か「嘘」にすべきだったでしょう。ざっと思いつくことだけ挙げてみても、
・原子力はやっぱり危ない。
・TVや新聞を信じちゃいけない。
・政権交代くらいでは、日本の行政はビクともしない。
・メディアによく出る学者や専門家はたいてい嘘つきである。
・日本で本当のことを知るのはとても難しい。ヘタすると中国より難しい。
・エスタブリッシュメント(支配層)はとことん既得権益にしがみつく。何人死のうと平気である。
・記者クラブは情報隠蔽に加担する。
・明治時代に作られた中央と地方の格差が、原発問題と米軍基地問題の根っ子にある。
(戊辰戦争で一番ボコボコにやられた東北の福島に日本初の原発ができた。)
・やっぱり日本はアメリカの属国だった。
などなど。
さて、私の2012年ですが、私は東京人/大阪人とは正反対のアプローチで行こうと思っています。
まず、変革や改革を求めない。
2011年に明らかになったのは、明治以来の日本の近代システムの機能不全です。150年近くかけて使われてきたシステムです。そんなに簡単に変革なんかできっこないです。
それと、変革を叫ぶ人は、得てして破壊することばかり熱心で、壊した後に何を作るのか、あるいは壊している最中にどんなことが必要なのかを軽視します。
変革ってのは、家を壊して建て替えるようなもんで、壊している最中に身を寄せる仮住まいと、取り壊し後に作る家のきちんとした設計図や業者の手配などがすべてできていて、さらに引っ越しの手配やら日程やらすべて考えた上で、初めて取り壊しに着手できます。
ハヤリのリーダー達の叫ぶ変革は、仮住まいも新居の設計図も引っ越しの手配もロクにせずにいきなり取り壊しにかかるような印象を受けます。古いものは破壊しました、あとは適当にやってくださいという感じ。
教育改革なんてのは典型的ですね。中教審しかり教育再生会議しかりゆとり教育しかり、威勢はいいけど結果は無惨散々。ただ壊しただけ。政治が主導した教育改革って、ただの一度も成功した試しがありません。
2011年の私は、地道に少しずつできることから変えていくというスタンスで行きたいと思います。
次に、強いリーダーに期待しない。
本来、民主主義というのは、成熟した市民一人一人の手で世の中を運営するシステムです。
民主主義=democracyはイズム(主義)ではありません。制度であり、システムです。
強いリーダーにすべてを託すのは、実はものすげーラクな生き方です。自分では何も考えなくていい。人生のアウトソーシングです。
でも、やっぱそれじゃダメです。
「素人は黙って私達プロに任せておきなさい」というのが原子力政策のスタンスでした。
で、任せておいたら、ああなった。
本当に大事なことは、人任せにしちゃいけないんです。
面倒臭くても、自分で情報を探して、自分で考えて、自分にできることをしていく。
信頼できるリーダーであっても、打ち出す一つ一つの施策の是非は、最後は市民が決める。
民意ってのは、誰を選ぶかがすべてじゃありません。民主党政権は圧倒的な支持を得てスタートしたけど、施策は民意をまるで反映してません。
あの人(orあの政党)だからダメなんだ、他の人に代えよう―――そういう「お買い物」のようなリーダー待望論は、もうやめましょう。
強いリーダーにすべてを託す社会よりも、強いリーダーを必要としない社会の方が優れています。
そういうわけで、2012年は、ごくごく地味に地道にやっていこうと思います。具体的には、
・日常を大切にすること
・いささかの勇気(@花森安治)を持つこと
・少しだけ、行動を起こすこと
あたりでしょうか。
それでは、本年もssh-スーパー小論文ハイスクールをよろしくお願いいたします。
トラックバック 1
サムエル記(life---生まれてきて良かったと感じられる社会に 2012-01-05 23:48)
life---生まれてきて良かったと感じられる社会に -苦悩の狭間-- ☆ 一人一人を大切にして見捨てない社会に。みんなが自分らしく生きれますように♪ 2007年日記リストはこちらをどうぞ http://life-ayu.blog.so-net.ne.jp/2008-…[続く]
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あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします <(_ _)>
日本だけの問題ではないのかも知れませんが、国家という制度がきちんと機能していないのではないかと思います。
特に日本の場合、GDPの二倍を超える借金を政府が抱えています。その毎年の利払いは10兆円を超えます。もし、景気が回復し、長期金利が上がれば、毎年の利払いだけでも、20兆円から30兆円という膨大な額になりかねません。
なぜ、政府は長引く不況を放置し、まともな景気対策をしないのか? それは、景気が回復し、長期金利が2%とか3%になれば、毎年の利払いが増えて、財政が破綻しかねないからだと、数年前から何度かブログに書いてきました。
昨年の東日本大震災に関しても、早急に復興プランを練り、破壊されたインフラを再構築すれば、復興特需によって、日本の景気は良くなる可能性があったはずです。
でも、政府は、毎年の赤字国債の垂れ流しを棚に上げて、財源の手当てがないと子どもや孫に負担を押し付けることになると、訳のわからないことを言って、被災者を人質にとって、増税論議ばかりやっています。
こんなバカげたことがいつまで続くのかと思うと、お正月がちっともめでたくないのです(苦笑)。
by 心如 (2012-01-03 00:33)
明けましておめでとうございます。
本当に一歩一歩ですね。わたし達の地道な一歩。
それが大きな積み重ねになっていくと思います。
走っているとそれを感じます。
威勢のいいことばかり言っていたって目的地には行けません。
一歩一歩が大切なんです。
今年もよろしくお願いします。
by ムッシュ (2012-01-03 04:58)
震災のときは、本当に政府の頼りなさを痛感しました。
国民の気持ちがひとつになって、さあ!というときに、何も手を打てない政府…どこの党が立ってても、だめだったでしょうね。
スーパーヒーローの登場を、かなり本気で願ってしまいました。
by HIROMI (2012-01-03 13:09)
明けましておめでとうございます。
昨年は、生きると言うことを考えた一年でした。今年はもう少し成長するかな。いつまで経っても、人生の新入生ですね。
by tyuuri (2012-01-03 17:11)
>心如さん、あけましておめでとうございます。
国内政治というのはつまり、財界と行政=官僚とアメリカと自分たちの利益をどうするかということ「しか」興味のない人たちが動かしているというのも2011年に明らかになったことです。恐らくそういう人たちにとって、東北の復興とか原発事故の処理とかいうのは、あまり自分の利益につながらないものなのでしょう。国の借金とともに、国のシステムもずいぶんと負債を抱えていたんです。
>ムッシュさん、あけましておめでとうございます。
地道に一歩一歩、いいですよね。やっぱ一発逆転を期待しちゃいけません。バレーボールみたいに、一つのプレーで1点しか入らないのが現実社会だと思います。
>HIROMIさん、あけましておめでとうございます。
私の地元は10年ほど前に「ヒーロー」のような知事が当選したのですけど、2期で落選しました。その後2人が知事を歴任しましたが、どちらも民意に対してかなり慎重です。私は閉塞状況を打破するためにヒーローを選び、さらにそのヒーローが暴走すると引導を渡した県民は立派だと思っています。たぶん私の地元では「強いリーダー」への幻想はもう消えているはずです。
>tyuuriさん、あけましておめでとうございます。
tyuuriさんは昨年は闘病で本当に大変でしたからね。「いつまで経っても、人生の新入生」って、カッコいいなあ。
>Hirosukeさん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
by shira (2012-01-03 23:43)
あけましておめでとうございます。
ある学者?の文に保守派は改革できないというのがありました。改革から既存を守るから保守というそうです。
今某新聞にカオスが載ってます。強いヒーローは先日書いたサムエル記の昔から変容するようです。
空気はほんと怖いです。様々な人が次々いろんなことでマイノリティにされ「仲間外れに」されていきそうです。
これは人ごとじゃないと思えるんです。
この人たちは鉱山のカナリアだと。{これも以前書きました}
経済がつまずくと人は不寛容で攻撃的になり道徳右翼化とか「右翼思考」するのかも??
by ayu15 (2012-01-05 16:10)
>tommy88さん、あけましておめでとうございます。niceありがとうございます。
>あゆさん、あけましておめでとうございます。nice&コメントありがとうございます。
その某新聞は私も購読してますが、あの連載はあまり読んでませんね。
by shira (2012-01-05 20:33)
あけましておめでとうございます。
なんとか、松の内にご挨拶できました。
年末から家族で入院→リハビリ病院という事態がありばたばたしていました。
大阪の教育改革も、どうなるかなあ。
大阪市の行政は古臭いというかガードが固いんです。
で、ホンマに変えられるんかいなあ、という目で見ています。
現場が変わるところまで、手をつっこめるんやろか?
by きりたん (2012-01-06 13:51)
>きりたんさん、あけましておめでとうございます。
そうですか。それは大変でしたね。
現場が変わる必要があるとしても、その原動力は政治ではないことは確かです。要は現場の頑張り次第。わが県には戦後間もなくの総合学習(現在の「総合的な学習の時間」とは異なる、ルーツは左翼系の教育カリキュラム)をずっと継続している小学校がありますが、ここは現場の職員が本気で総合学習の精神を実現するべく、時の文部省が求めるようなスタイルでの教育よりもずっと手のかかる実践を続け、昨今では全国から見学者が日参するようになっています。
by shira (2012-01-07 00:26)
おそばせながら、あけましておめでとうございます。
先生の新春談義、誠におっしゃるとおりでして、異論はございません。
民主党が政権を握った結果のメリットは、自民党政権時代のもろもろの政治のウミを出すきっかけになったことぐらいでしょうか。
しかしながら、民主党政権となって利権の巣窟から引きずり出された連中は、民主党のリーダーシップの間抜けさも手伝い、結局また新たな巣窟を構築してしまいつつある体たらく。
教育改革にかかるコメントは後のエントリーでさせていただくとして、全く同感です。
政治は「理想」しか語らないですから、こういうカテゴリについては。
だから失敗する。
美濃部都政時代に東京都の公教育を財政と共に破綻させてしまった教訓は、未だ生かされていないようですな。
とはいえ、先生のアグレッシブな御意見を拝読できる幸せ。
今年も期待しております♪
(^ー^)
では、よろしくどうぞ。
by きゅんぱち (2012-01-11 23:28)
>きゅんぱちさん、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
記事中には書いてありませんが、昨今は「誰に任せるのか」ばかりを気にし過ぎているような気がします。まず「何をやってもらうのか」があって、次に「それを誰にやらせるのか」がある、というのが本来だと思います。沖縄県知事が中央政府の期待に反して普天間問題に強硬姿勢で反対するのかというと、それが有権者の意思だからです。ここで政府におもねると彼は確実に支持を失って失脚します。でも政府はその辺がよくわかってないようです。
by shira (2012-01-12 20:24)